痛み止めを飲んでも痛みがおさまらない⁈ ~感染で痛み~

2021/02/27

痛み止めを飲んでも痛みがおさまらない⁈ ~感染で痛み~

 先日、「痛み止め飲んでも歯の痛みがおさまらなくて、歯を咬むと痛いんです」というお客様が受診されました。数日前より痛みがあり、痛み止めを飲んでいるそうです。

 

 痛い歯を診せていただくと、歯の根元の歯茎が少し腫れていて、歯を叩くと痛みがあると。また歯は銀歯でありました。レントゲン撮影をしてみると、原因の歯は神経のない歯(過去に虫歯で神経をとってある歯)であり、歯の根っこの先に少し骨が溶けた跡(透過像)を認めました。

 原因は「細菌感染による痛み」であり、歯が痛いわけでなく、歯の周囲の炎症による痛みでありました。歯の根っこの先にある骨が溶けた跡は「根尖病巣」といい、普段は特に何も症状はありませんが、細菌が感染することがあります。細菌感染による痛みは、痛み止めだけでなく、化膿止め(抗生物質)を服用して、細菌感染を抑えてあげる必要があります。

 根尖病巣は、主に神経処置をした歯(時に神経が死んでしまっている方もみえます)の根っこの先にできて、いわゆる「膿の袋」であります。根尖病巣があったからといって、すぐに処置をしなければならないわけでなく、細菌感染をよく起こしたり、根尖病巣がとても大きかったりする場合は処置の必要があります。

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