寝るときに使うって? マウスピース(ナイトガード)について知りたい!
2021/04/30
「治療した歯がよく取れる」「治療した歯がよく壊れる」「歯がよく欠ける」などと悩んで来院した患者さん。歯ぎしりの明らかな痕跡を見つけて、「歯ぎしりしていませんか?」と尋ねても、「そうですか/わかりません」と答える方は、珍しくはありません。
歯ぎしりというと、寝ている時にぎりぎりやがりがりといった音がする者をイメージする人が多いかと思いますが、歯ぎしりには、いろいろな種類があります。
- グラインディング(歯ぎしり)
- クレンチング(食いしばり)
- タッピング
の3つに分けられます。これらを総称して「ブラキシズム」と言います。ブラキシズムの中でも最もたくさんの人にみられるのが、「グラインディング」と呼ばれるものです。これは一般的にいわれている「歯ぎしり」のことで、上下の歯を強く噛んだ状態で、横に滑らせこすり合わせる動きをいいます。寝ている時に起こることが多いようですが、起きている時にしている人も少ながらずいるようです。
ブラキシズム(歯ぎしり)は普段の噛む力の数倍~数十倍の力がかかっています。起きている時に、意識的に歯ぎしりをすることはできないですよね。それだけ強い力が毎日かかっていたら、歯や顎を傷つけてしまうことになります。また、歯周病の方は、歯周炎の病状が悪化しやすかったり、治療しても治りにくいなどの問題も起きやすくなります。
★マウスピースで歯と身体を守ろう!★
そこで歯や顎に加わる過剰な力を減らすための対策として、有効なものが就寝用マウスピース(ナイトガード)の使用です。歯科医院では患者さんの歯型にピッタリに製作するので、就寝中に装着すると、歯や顎に加わる力の害を緩和することができます。また違和感も少ないものになります。
自覚はなくても、犬歯(糸切り歯)や前歯が削れていたり、歯の根元にくさび状の欠損ができていたり、被せ物や詰め物がよく外れたりする方は、放置したがために歯を抜歯しないといけない状態になる前に、マウスピースで予防していきましょう。