【ブレイクタイム】 ~歯みがきの歴史~
2021/08/26
今回は歯みがきの歴史についてのお話しです。
日本に歯磨きの習慣が伝わったのは意外と古く、1,300~1,400年ぐらい前(飛鳥時代にさかのぼります)と言われています。一方、歯ぶらしのルーツは、お釈迦さまが読経の前に歯をみがく時に使っていた「歯木(しもく/しぼく)」と呼ばれる菩提樹の小枝と言われているそうです。
歯木とは写真のようなもの。現在でもインドやパキスタンなどで使用されているそうです。ちなみに、英語で「歯の~」を意味する「デンタル」は、歯木を意味する「デンタカーシュッタ」が語源とされています。
そして、飛鳥時代、仏教とともに「歯をみがく」という思想と歯木が日本にもたらされたとされてます。はじめは宗教儀式の一環として僧侶や貴族、武士など限られた人々だけが行っていた歯みがきですが、江戸時代になると庶民の間でも習慣化していきました。
江戸時代以前、庶民のデンタルケアといえば、食後にお茶やお湯で口をすすぐ、もしくは指に塩をつけてこする程度だったそうです。ちなみに、食生活が現代とはぜんぜん違いますし、繊維質の多い食品をよく食べたので、想像するより虫歯もあまりなかったと言われています。