3月3日はひな祭り! ~雛人形の口元ってどうだった?~
2022/03/03
本日、3月3日は一般的には「桃の節句」と呼ばれ、女の子のいる家庭では、雛人形を飾り、桃の花・菱餅・雛あられを供えて祀り、白酒や寿司などの飲食を楽しむ節句祭りですよね。我が家の実家にも昔は7段飾りのひな人形を飾っておりました。子供の頃は、なんの意味かもわからず過ごしておりました。
雛人形の口元は微笑んでいる感じなのはわかるかと思いますが、そういえば、雛人形に歯とか舌ってあったかな?と。
伝統工芸の雛人形のお顔は、歯や舌を表現するために、生地抜きをし、乾燥をさせた時点で口を奥まで開けてから制作をしているそうです。舌も作られており、上の歯が上唇からちらっと見えて作られています。歯は「お歯黒(おはぐろ)」になっています。
お歯黒は、いろいろな説がありますが、奈良時代に北方民族により伝えられたと言われ、1000年以上の長い歴史があります。平安時代には、貴族の間で広まり、やがて江戸時代には一般の人々もお歯黒をするようになりました。お歯黒には、結婚をしている人という意味があり、さらに虫歯予防の効果もあったと言われています。
お歯黒の成分は、五倍子粉(ふしのこ)と、お歯黒水(鉄漿水「かねみず」ともいう)です。このふたつを混ぜると、化学作用で黒い色になるそうです。五倍子粉(図参照)とは、ヌルデの若芽や若葉にアブラムシが寄生してできた「虫こぶ」を採取して、乾燥させ粉にしたもので、今でも五倍子は染料や薬用として販売されています。
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