骨粗しょう症になったらお口の健診も必ずしましょう!

2022/04/20

骨粗しょう症になったらお口の健診も必ずしましょう!

 高齢者になると、骨粗鬆症(骨粗しょう症)になる人が多くなります。平成28(2016)年の国民生活基礎調査(厚生労働省)では、寝たきりや自立した生活ができない「要介護状態」となった原因の多くは、脳血管障害や認知症であるが、関節疾患や骨折・転倒が原因となっている場合も多いそうです。高齢者が転倒・骨折する背景には、骨粗鬆症があり、特に脚の付け根の骨折、すなわち大腿骨近位部骨折の受傷は増加の一途をたどっています

 この骨粗鬆症の投薬治療で、骨代謝の部分にはたらきかけ、骨吸収を抑制する「ビスホスホネート薬」は最近は多くの方に使用されてきています。この薬を使用している患者さんでお口の中の侵襲(抜歯、歯の炎症など)と、お口の中の細菌との関係で、顎の骨に炎症が波及して難治性の顎の炎症になることが、近年話題となっております。骨吸収抑制薬関連顎骨壊死(anti-resorptive agents-related osteonecrosis of the jaw:ARONJ)といいます。

 この原因の一番は、お口の中の細菌であり、お口の中を不衛生にせず、細菌をコントロールして減らしておくことがとても重要となっています。コントロールするためには日頃のブラッシングはもちろん、それだけでは6~7割しか細菌がとれないので、定期的な歯科健診で細菌コントロールをしておくことがとても大事になります。歯科健診していきましょう。

 

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