神経をとった歯の寿命は短い!? ~予防すれば大丈夫!~
2022/08/04
患者様からの質問で「今回神経を取った歯ってどれくらい持つんですか?」と質問がありました。
神経をとった歯は、
・痛みを感じないため、虫歯が大きくなるまで気づかないことが多い。そのため歯の欠損が神経のある歯よりも大きくなりやすい。
・栄養が行き届かず歯質がもろくなり、歯の根が割れやすくなる。
・歯の根の先で細菌感染を起こすことがある。歯の神経処置で残ってしまった細菌や治療後に侵入した細菌によって、歯の根で感染が起こって、膿がでたり痛みを伴ったりします。
・自分の歯と人工物の境目が不潔になりやすいこともある。汚れが溜まりやすくなって、虫歯のリスクが高まります。
神経のある歯は生きていますので、防御機能も強いですが、神経をとったは上記のようなさまざまな要素が重なって、本来よりその歯の寿命は短くなることが多かったりします。ある人の研究では約約10年短くなり、また生存期間は平均5~30年であったという報告もあります。しかし、歯の寿命は神経の有無だけで決まるものではありません。毎日のお手入れ(ブラッシング)や定期的なクリーニングを行っていくことが、歯の寿命にたいへん大きく関わっていると言えます。