歯の形がおかしい ~生まれ持った奇形歯~
2022/09/09
先日「歯が欠けた」ということで受診された患者さんの奥歯が普通とは違った形をしていました。歯が欠けたのは別の歯でしたので、主訴とは関係はなかったのですが、それほど見ない奇形歯でした。
そこで「歯の形の異常」についてです。
(1)矮小歯
上顎側切歯(前歯の2番目の歯)によくみられる矮小に変形した歯です。本来の歯よりも小さいので、すきっ歯になりやすかったりします。被せもので大きさを治すことが多いです。
(2)結節の出現
胎生期に何らかの発生異常の結果、歯の様々な部位に大きな結節(こぶ)をつくる場合があります。
1)中心結節
主に咬合面(かみ合わせ)に稀に生じる結節です。切歯の舌面窩(前歯の裏側)にみられる場合、切歯結節と呼ばれます。この結節が大きい場合は、内部に歯髄(歯の神経)が入り込んでいる場合折れたり折れたりしたときには痛みが出現してきます。
2)カラベリー結節
上顎第一大臼歯にみられる結節をいいます。上顎第二乳臼歯にもみられる場合があります。他の大臼歯では稀です。近心舌側咬頭の舌面にできたものになります。
3)臼傍結節(きゅうぼうけっせつ)
上下顎大臼歯の頬面に稀にみられる過剰結節です。数個結節がボコボコとある場合もあります。今回のお客様がこの奇形歯であり、結節が4個もありました。
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