通院前に知りたい!  ~自費と保険の違い~

2022/09/16

通院前に知りたい!  ~自費と保険の違い~

 

 病院・診療所を受診するときには「保険証」を持って行くのは当たり前になっていますよね。これは「医療保険」に加入していることの証しであり、診療代・治療費の自己負担を減らせることにつきます。医療費の自己負担は1〜3割であり、患者さんからすれば「安く診療を受けられていいや」と思うでしょうが、7~9割は各支払基金(税金)が我々医院に請求すると支払っていることをご存知でしょうか。保険治療はあくまでも「国が認めた病気に対して治療すること」であり、患者さんの言うことを聞く治療ではありません。

 

 一方「自費治療・自由診療」と呼ばれる診療は、治療費を患者側が全額負担する必要があります。そのため、保険制度の細かい規制や枠組みに左右されず、患者個々の要求に対応できることになります。歯科では具体的には「セラミックなど白い材料を使った審美治療」や「インプラント」「見た目の良い入れ歯」「審美的な矯正治療」などが自費診療になります。「自費診療」と聞くと「料金が高い」「不必要に高額な素材を薦められる」などというネガティブな印象を持っている方もいるでしょう。しかし、自費診療に関しては、お金ばかりに注目すべきではありません。先ほど説明したように、保険診療では使える材料や術式が決められているため、患者さんによってはそれよりももっと良い治療を施せるのに、安価な材料で万全とは言えない治療を施さなければならないケースもあります。最先端の治療は、医療保険が認可されていないケースがほとんどなので、自費診療でのみ行えます。

 

 材料で言えば、被せものも保険でも白くすることが可能ですが、その場合はレジンという安価な樹脂で行われます。この材料は水分を吸って変色・経年劣化をしていきます。前歯も暗い色になって、年齢よりも歳を取って見られるようなる方もお見えでしょう。また、料金については一時的には高いように思えるかもしれませんが、被せもので言えば、長年使うものになります。たとえば10年使うとして、1本10万円であれば、1年では1万円、毎月だと1000円以下となります。皆さんが持っているスマホ(携帯)は毎月いくら支払っているでしょうか。そう考えると決して高いものではないことがわかるかと思います。

 

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