神経を取ったけど歯が痛い?
2019/07/13
◆神経を取れば痛くなくなるのでは?
「歯の痛み」と聞いて、まず思い浮かべるのは、虫歯だったり、歯の神経の痛みではないでしょうか。大きな虫歯を治療したときに、「神経を抜いた」とか「神経を取った」などとよく耳にしますが、これは細菌に感染して、生き返ることのなくなった神経を取り除き、歯の中をきれいに掃除する治療のことです。
当然、神経を取れば、歯の中に痛みを感じる器官がなくなります。多くの方は「神経を取ったから、「もう歯は痛くならないはずだ」と考えがちです。また、治療が終わってすぐに違和感が消えないと、「治療が失敗したのでは?治療が下手なのかな?」と心配になる方もおみえでしょう。
◆神経以外にも痛みを感じる?
実は歯の内部だけでなく、歯の周りにも、三叉神経につながった神経のネットワークが網の目のように広がっています。歯の中の神経(歯髄)そうしたネットワークの一部にすぎません。
歯髄を取り、歯の中の炎症を取り除く治療が成功していても、その歯の外側まで細菌感染が及んでいたら、その炎症が体の免疫で押さえられるまで、歯の外側にあるセンサーが警報を出し続けます。
また、歯の周りが新たな感染にさらされる場合もあります。その場合には、神経のある歯よりも、神経のない歯(神経を取った歯)に感染しやすいことになります。
歯の痛みの原因は様々で、奥が深く、一筋縄ではいかないものもあります。