糖尿病と診断されたら  ~歯科医院も定期的な受診が大事です!~

2023/10/31

 歯周病の原因は、プラークという歯のネバネバとした付着物の中に潜む歯周病菌です。プラーク中の歯周病菌は、毒素を出し、歯ぐきを攻撃します。すると歯ぐきに炎症が起こり、歯磨きをする時に歯ぐきから出血がすることがあります(歯肉炎)。初期の段階で、歯科医院による徹底的なプラーク・歯石の除去や、適切な歯磨きを行えば、炎症はこれ以上進行することはないのですが、放っておくと、炎症がどんどん進行していきます。歯周病菌は空気を嫌う菌なので、空気のない歯と歯ぐきの隙間の中にどんどん潜り込んでいきます。歯と歯ぐきの隙間の中で、歯周病菌が活発になり、やがて歯を支える骨まで溶かしてしまい、歯がぐらぐらしていきます。

 

 歯周病はさらに全身疾患があると、より歯周病を悪化させることになります。一番よく知られているのが「糖尿病」です。

高血糖が続くと、以下の変化が起こります。

1.唾液分泌量の減少
2.白血球(免疫細胞)の機能不全
3.コラーゲンの合成障害
4.歯周ポケット内の細菌バランスが変化するため、歯周病が進行する
 
以上のことが起こると、感染症にかかりやすくなったり、傷が治りにくくなったりします。
 
 歯周病が糖尿病を悪化させるメカニズムは、歯周病に感染すると炎症性物質が増加し血液に混ざり、血流にのって全身に回ります。その炎症性物質は、組織を攻撃し、糖の代謝を妨げます。そうなると、インスリンがうまく作用しなくなり、高血糖の状態が続きます。結果として、糖尿病の悪化につながります。糖尿病と診断されたら、歯科医院で歯周病のチェックをしてもらうことが一番です歯周病になっていなくても、定期的な歯科医院での専門的ケアを受けていくことで予防ができます
 
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