歯科のレントゲンって放射線大丈夫⁈ ~パイロットの方が放射線たくさん浴びてる?~
2024/06/19
「こんにちは。名古屋市緑区の歯医者:たけうち歯科クリニック(ホワイトエッセンス大清水)です。」
歯科での検査の1つとしてレントゲン撮影を受けられた方は多くお見えでしょう。最近では歯科医院でCT撮影を行うこともあります。見た目でわからない虫歯や顎の骨、歯の根の炎症などさまざまな情報を得ることができ、重要な検査機器の1つです。しかし、放射線による被ばくについて、ご心配や疑問はよく耳にします。「放射線」や「被ばく」という言葉を聞くと、とても怖いもののように感じますが、歯科のレントゲンやCTの被ばく線量はごくごく微量なので基本的に健康被害はありません。
歯科で撮影するデンタルレントゲン(小さなレントゲン写真)の放射線量は1枚あたり0.01~0.02mSv(シーベルト)、パノラマレントゲン(顎全体を撮影する大きなレントゲン写真)の放射線量は1枚あたり0.02~0.03mSvです。医科で撮影する胸のレントゲンが0.05mSvですから少ない放射線量です。また歯科用CT/1回 0.1mSv、医科用CT/1回 6.9mSvですので、これもかなり少ない放射線量です。
一方、飛行中の航空機内では、地上よりもはるかに多量の宇宙線(放射線)被曝をします。例えば、東京とニューヨークの直行便を往復乗務したとすると、0.19マイクロシーベルト被曝するとされています。文部科学省が事務局を務める放射線安全規制検討会は、2004年6月2「飛行時間900時間で6ミリシーベルトの被曝」「同200時間で1ミリシーベルト」という発表を行っています。これらを年間約800時間の搭乗業務を行う乗務員にあてはめると、最低でも年間で約4ミリシーベルトという値になる。ちなみに、原子力発電所で働く職員の年間平均被曝量は約1ミリシーベルトといわれているので、この約4倍といえます。よっぽど飛行機の乗務員さんの方が放射線浴びている量が多いということになります。
このことより歯科のレントゲンによって障害が起きるのではないかと心配する必要はありません。それよりも治療のための必要な情報が得られることのメリットの方がはるかに大きいと言えます。
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