歯科医院や医院(お医者さん)も倒産する時代に!!
2024/09/07
「こんにちは。名古屋市緑区の歯医者:たけうち歯科クリニックです。」
今回は、日常の歯のお悩み、豆知識など一般的な歯のことではない、歯科医院の実情についてをお話したいと思います。
「歯科医院はコンビニより多い」とはよく聞きますが、実際にはどうでしょうか。コンビニ店舗数(一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会「JFAコンビニエンスストア統計調査月報(2022年6月)」)は全国で55,887件に対し、歯科医院数(厚生労働省「医療施設動態調査(2021年9月末概数)」)は68,041件です。確かに全国では歯科医院の方が約12,000店舗多いことになります。
医療機関(病院・診療所・歯科医院)経営事業者の休廃業・解散が年々急増しています。2023年度の医療機関の休廃業・解散件数は、前年度比37.1%増となる709件と報告されています。これまで最多だった2019年度(561件)を148件上回り過去最多を更新しています。 業態別にみると、「病院」が19件(構成比2.7%)、「診療所」が580件(同81.8%)、「歯科医院」が110件(同15.5%)となり、「診療所」と「歯科医院」が過去最多を更新しています。10年前と比較して「診療所」は2.4倍、「歯科医院」は2.8倍に増えています。 また、2023年度の休廃業・解散件数は、同年度に発生した倒産件数(55件)の12.9倍となった。業態別にみると「病院」は6.3倍、「診療所」は20.7倍、「歯科医院」は4.6倍となり、「診療所」の数値が突出して高いと報告さています。
※帝国データバンク調査より
歯科医院は「コンビニよりも多い」と言われる供給過剰感から、過当競争に陥りやすい経営環境が続いてきました。これまで主要な収入源の一つとなる虫歯治療などが、近年の罹患率低下で利益を生み出すことが困難となってきています。自由診療の矯正治療やホワイトニングでは需要は多くなってきていますが、すべての医院で行っているわけではありません。自由診療はマーケティングをしっかり行わないと、失敗して行き詰まるケースもみられます。さらに、人口減少スピードは早く、それにより患者数の減少は激減していくことになります。予防で歯科医院に通っていただくことが唯一ですが、まだまだ国民皆保険制度により、「予防で通う」という概念がまだまだないのが現状であります。このような未来に向けて、医院経営を考えないといけない時代になってきています。私は早めに医院経営から自由になりたいと今は考えております。
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