歯の硬さは? ~鉄よりも歯は硬い!?~
2024/09/24
「こんにちは。名古屋市緑区の歯医者:たけうち歯科クリニックです。」
歯は人間の体の中で最も硬い組織です。歯の表面にある「エナメル質」が一番硬いものになります。物の硬さを量る単位として、硬さを10段階で表した「モース硬度」というものがあります。
身近な物のモース硬度としては、
- モース硬度1:チョーク
- モース硬度2:岩塩、純金
- モース硬度3:珊瑚
- モース硬度4:鉄、真珠
- モース硬度5:ガラス
- モース硬度6:オパール
- モース硬度7:人間の歯(エナメル質)、水晶
- モース硬度8:エメラルド
- モース硬度9:ルビー、サファイヤ
- モース硬度10:ダイヤモンド
人間の歯(エナメル質)をモース硬度で表すと「7」ぐらいで、これは水晶とほぼ同じ硬さです。骨のモース硬度は「4」ぐらいです。エナメル質の下にある象牙質では、骨よりは硬い組織で、モース硬度は「5~6」です。
硬いだけでなく酸に対して他のカルシウムより溶けにくい性質(耐酸性)があるそうです。 そのおかげで、私たちは色々な形態の食べ物を食べることが出来ることになります。しかし、頑丈な歯のエナメル質ですが、実はとても弱いものがあります。それは、歯に穴を開けてしまう「虫歯」です。歯垢の中にいる虫歯菌(ミュータンス菌)は、私たちが食べたり飲んだりしてお口に入った糖分を利用して強い「酸」をつくり、エナメル質を溶かします(脱灰)。脱灰が続くと、どんどん歯が溶けて穴が広がってしまい、内部にある象牙質はエナメル質よりも軟らかいので、虫歯が広がってしまうことになります。