口が開きにくい?痛む?顎関節症では・・
2019/09/24
★どんな病気なの?
顎関節症とは、顎関節やその周辺の筋肉などに問題が起きる病気の総称で、症状としては、口が開かない、口が開きにくい、あごを動かすと痛みがある、音がするなどがあります。顎関節症は、「噛み合わせが悪い」「肩こり、頭痛、腰痛などの体調不良に関係が深い」というような取り上げ方が盛んだった時もあり、顎関節症については、多くの方が聞いたことある病名かと思います。
★どういう人が発症するの?
顎関節症の原因として考えられているものは、患者さんのあごの弱さから、打撲や外傷、捻挫のほか、ストレスや噛みしめ、歯ぎしり、日常のちょっとしたクセなどがあり、これらは多岐にわたります。「噛み合わせの不良」も、この中に含まれていますが、あくまでも、様々ある中の「ひとつ」でしかありません。噛み合わせが悪くても、他に加わっている因子が軽く、一生顎関節症にならない方は大勢います。一方、噛み合わせがとてもいいのに、顎関節症になる患者さんもいます。
★治療はどうすれば?
顎関節症の治療で一番重要なのは、患者さんに負担を与えている病院をひとつずつ減らしていくことです。ただし、どの因子がどの程度発症に影響をしているのかを、あらかじめ解析することは困難なので、まずは考えられる病因を、一つ一つ減らして、経過を診ていくということになります。
★我慢せずに相談を
顎関節症とは、ときには急性痛でつらいこともありますが、検査と診断後、何も治療もせずに、経過観察をしているだけでも、2年半で88%が改善したという研究データーがあるほど、自然治癒に向かっていくことが多い病気です。
ただ、急性症状を長く放置しておくと、治りづらかったりします。顎関節症かなと思っても、独り決めはせずに、まずは一度歯科医院で、検査や診断を受け、セルフケアのための指導を受けていきましょう。