「サホライド」は虫歯に塗るだけで進行抑えられるいい薬だけど・・
2025/04/25
「こんにちは。名古屋市緑区の歯医者:たけうち歯科クリニックです。」
「サホライド」は、虫歯の進行を抑えるために歯に塗布される薬剤で、特に小さなお子さんの乳歯に対して使用されることが多いです。この薬剤の主成分であるフッ化ジアミン銀は、高い抗菌作用と再石灰化促進効果を持ち、虫歯の進行を効果的に防ぐとされています。
サホライドの効果と特徴
サホライドに含まれる銀イオンは、虫歯の原因となる細菌の活動を抑制し、フッ素は歯の再石灰化を促進することで、歯質を強化します。これにより、虫歯の進行を効果的に抑えることができます。また、塗布するだけの簡単な処置で済むため、歯を削る必要がなく、治療に対する恐怖心が強いお子さんでも受け入れやすいというメリットがあります。
黒く変色するデメリット
しかし、サホライドには大きなデメリットがあります。それは、塗布した部分が黒く変色してしまうことです。これは、銀イオンが歯の成分と反応し、黒色の硫化銀を形成するためです。特に前歯など目立つ部分に使用すると、見た目に影響を及ぼすため、親御さんが使用をためらうケースが多く見られます。
私の診療方針は
私自身、サホライドの効果は認めつつも、見た目の変色を気にされる親御さんが多いことから、実際の診療ではほとんど使用していません。むし歯の進行を抑える唯一の薬はサホライドです。しかし、進行を抑えるわけではないですが代わりに、初期の虫歯に対しては、高濃度のフッ素塗布やシーラント処置など、歯の色を変えずに虫歯の進行を防ぐ方法を選択しています。また、一時的に虫歯予防効果のある詰め物を詰めたりもします。
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