実は恐ろしい! 歯周病が引き起こす全身の病 その2「肺炎」
2020/07/22
前回は歯周病が、歯と歯ぐきだけの問題ではなく、全身の病(疾患)に大きく影響する恐ろしい病気のひとつとして、あまり知られていない「認知症」との関連についてお話いたしました。今回は、歯周病によって引き起こす病気として「肺炎」についてお話してみます。
肺炎は、昨今の新型コロナウイルス感染症で、世界中で重症肺炎で残念ながらお亡くなりになる方のことが、多く報道されています。細菌感染やウイルス感染が肺炎の原因ですが、誤って食べ物や唾液が肺に入ってしまうことで起こる「誤嚥性肺炎」は、歯周病菌が大きく関わっています。歯周病で歯を失ったり、噛む力が弱ったお年寄りや寝たきりの人に多くみられます。誤嚥性肺炎を起こした患者様の肺からは、歯周病原因菌が高い頻度で見つかることから、歯周病と肺炎に強い関連性があるとされています。
誤嚥性肺炎を予防するためには、歯周病を予防することが大事です。さらに歯周病を予防するということは、毎日のご自身にあったホームケア、そして、歯ブラシだけでは60%しか取り切れないと言われるバイオフィルム(細菌の塊)を歯科医院でケアしていく、その両方がとっても大事になってきます!