実は恐ろしい! 歯周病が引き起こす全身の病 その3「インフルエンザ/新型コロナウイルス」
2020/07/28
前回は、歯周病によって引き起こす全身の病気として恐ろしい病気のひとつとして、「肺炎」についてお話ししました。今回は、それに関連して、そして今年、世界的な脅威をあたえている「インフルエンザ/新型コロナウイルス」についてお話いたします。
新型コロナウイルスは、まだ新型なので、未知なことが多いわけですが、「ウイルス」という分類では、インフルエンザと同じになりますので、これまでいろいろ解明されている「インフルエンザウイルス」と同じようなことは多いかと思っておりますが、今後の研究に期待です。
口からインフルエンザウイルスが感染していく場合は、口の中にインフルエンザウイルスが付着して、口の中に歯周病菌(悪玉細菌)があると、歯周病菌から出る酵素(プロテアーゼ)がインフルエンザウイルスの一部を切断して、その切断部分が細胞に取り込まれやすくなって、多くのウイルスが細胞内に入ってしまうということがわかっています。口の中の粘膜は、ウイルスが体内に入る前の最初の防御壁になるため、プロテアーゼで粘膜が破壊されてしまうと、ウイルスが容易に吸着して、体内へ侵入しやすくなってしまうのです。
新型インフルエンザ予防として、手洗い、うがいと言われていますが、うがいに歯みがきをしていただきたいと私は思っています。うがいだけでは、歯垢(プラーク)は取り除けません。歯垢(プラーク)は、歯の表面や歯と歯の間、歯と歯ぐきの境目に付着している、細菌の塊なので、ブラッシングで機械的に取り除かないといけません。
正しいホームケアと歯科医院でのプロケアをお受けいただきた、予防をしていきましょう!